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遺言書作成のメリット

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遺言書がない場合、亡くなった方の財産は法律で決められた相続人が、法律で定められた割合で相続することが一般的です。
しかし具体的に誰が何を相続するか決める際には、相続人全員で協議を行わなければならず手間がかかります。
この記事では、遺言書を作成しておくメリットについて解説します。

 

相続について

故人の財産を相続できる方は法律で決められており、法定相続人と呼びます。
故人の配偶者のほか、故人の子ども、親、兄弟姉妹が順繰りに法定相続人になります。
法定相続人以外へ財産を与えたい場合には、遺言書によって意思を示さなければいけません。

各相続人の相続割合も法律で決められており、法定相続分と言います。
法定相続分以外の割合で財産を分割するには、遺言書によって指定するか、相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。

 

遺言書について

法的に不備のない遺言書がある場合、法定相続分よりも遺言書の内容が優先されます。
遺言書には自筆証書遺言や公正証書遺言などの種類があり、それぞれ特徴が違います。

たとえば自筆証書遺言は自筆で作成でき、手軽で費用もかかりません。
しかし形式には細かな決まりがあり、不備がある場合には無効になる恐れもあります。
紛失のリスクや発見されないリスクもあるため、法務局による保管制度を利用すると安心です。

公正証書遺言は公証役場にて公証人が作成するため、形式不備によって無効になるリスクを減らせます。
数万円程度の費用がかかりますが、確実に遺言をのこしたい場合に適しています。

 

遺言書を作成するメリット

遺言書を作成しておくことで、次のようなメリットがあります。

  • 相続に故人の意思を反映させられる
  • 相続人同士の争いを避けられる
  • 法定相続人以外へ財産を与えられる
  • 相続手続きの手間を省ける

 

故人の意思を反映させられる

遺言書がない場合、法定相続人が遺産分割協議を行って分割方法を決定し、相続します。
生前に口頭で相続についての要望を伝えていたとしても、遺言書がなければ意思を反映させられません。

たとえば配偶者へ不動産を相続させたいと考えていても、遺産分割協議の際にそれに反対する相続人が現れた場合には、配偶者へ不動産を相続させられません。
しかし遺言書によって誰に何を相続させるか指定しておくことで、故人の希望通りに相続させられます。

 

相続人同士の争いを避けられる

相続人の人数が多かったり、相続人同士の仲が悪かったりする場合には、遺産分割協議がスムーズに進まない恐れがあります。
遺産分割協議は相続人全員の同意がなければ決定できないため、話し合いがまとまらない限りは相続の手続きを進められません。
協議の難航が予想される場合、あらかじめ遺言書によって決定しておくと安心です。

とくに不動産は価値が高く、簡単に分割できるものではないため、トラブルを起こしやすくなります。
また、離婚などによって疎遠になっていた子どもや認知した子どもなどがいる場合、その子どもも法定相続人となり、相続する権利を持ちます。
一緒に暮らしてきた子どもの立場から考えると、これまで関係のなかった子どもが自分と同じ割合で相続することに納得できない恐れもあります。
それぞれの事情を考慮し、関係性を反映して相続させるには、遺言書の利用が有効です。

 

法定相続人以外へ財産を与えられる

通常、故人の遺産を相続できるのは法定相続人のみです。
しかし遺言書で指定することにより、法定相続人以外にも財産を分け与えられます。

たとえば故人の子どもは法定相続人ですが、その方の配偶者は法定相続人ではなく、相続する権利はありません。
しかし子ども夫婦と同居し、子どもの配偶者に介護などの世話をしてもらっていた場合には、子どもの配偶者にも遺産を相続させたいと考えることがあります。
このようなとき、遺言書によって子どもの配偶者へ相続させることが可能です。

また、故人と婚姻関係にある配偶者は法定相続人になりますが、婚姻届けを出しておらず内縁関係にあった方は法定相続人にはなりません。
内縁関係の方へ財産を相続させるためには遺言書による指定が必要です。
ただし配偶者控除などは利用できないため、課税される相続税が高額になる恐れがあります。

さらに人だけでなく、法人などに遺産を与えることもできます。
遺言書へ記載しておくことで、お世話になった施設などへ財産を遺贈することが可能です。

 

まとめ

この記事では遺言書を作成するメリットについて解説しました。
遺言書を作成することで相続に故人の意思を反映させられ、法定相続人以外にも財産を与えられます。
また相続人が大勢であったり、相続人同士の仲が良くなかったりする場合には、遺言書によって相続の方法を指定しておくことでトラブルを未然に防ぐことが可能です。
ただし法定相続人以外が相続した場合、相続税が高額になる恐れもあります。
相続に関するお悩みは税理士までご相談ください。